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新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について

~知の循環型社会の構築を目指して~ 中央教育審議会答申を受け

                                                        平成20年3月12日作成

                                         

 平成17年6月に上記諮問を受け、平成20年2月19日、中央教育審議会より渡海文部科学大臣へ答申がなされた。本答申は、平成18年12月の教育基本法改正による、第3条「生涯学習の理念」、第10条「家庭教育」、第12条「社会教育」、第13条「家庭、学校、地域住民等の相互の連携協力」等の規定の充実を踏まえた内容となっている。その中で、今後の生涯学習の振興の課題として、副題 ~知の循環型社会の構築を目指して~ にあるように、社会の変化に対応していくためには、「自ら課題を見つけ考える力、柔軟な思考力、知識や経験、技能を活用して課題を解決する能力」を必要としていると定義している。その上で、「他者との関係を築く力に加え、豊かな人間性等を含む総合的な『知』の形成や、自律した個人やコミュニティの形成、接続可能な社会の構築」等を、今後の生涯学習振興の課題としている。

 これらの能力は、これまで学校教育の課題となってきた「生きる力」~変化の激しいこれからの社会を生きる子供たちに身に付けさせたい[確かな学力]、[豊かな人間性]、[健康と体力]の3つの要素からなる力~の育成そのものであり、[確かな学力]に定義づけられている、「知識や技能はもちろんのこと、これに加えて、学ぶ意欲や自分で課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたもの」そのものである。そこで、改めて「次代を担う子供たちに必要な力」として「生きる力」を育むことが大きな課題となる。

 成人に対しても、変化の激しい社会を主体的に生きていくために学習機会の充実を図り、生涯にわたって学習を継続できる、そして、獲得した知識や経験、技能等の成果を地域社会の中で生かせる、貢献できるような地域社会の環境づくりが求められる。

 これまでにも小平市教育委員会は、「世代を越えたコミュニティづくりの推進」や「開かれた特色ある教育活動の推進」を目指し、世代間交流を進めることにより学校支援ボランティアや安全見守りボランティアの導入、学校支援ボランティアコーディネーターの養成を積極的に進めてきた。現在では、多彩で多様な地域人材の教育活動への参加が進み、(昨年度の学校支援ボランティアは、延べ45,092名)多くの皆さんの大きな支援を得ることにより「地域ぐるみ」で子供たちへの教育支援が展開されている。今後は、学校と家庭・地域社会・教育行政との連携協力を一層進め、子供たちの健やかな成長のために「目標の共有化」を図ることにより、学校教育から社会教育までを見通した、持続できる、継続できる「地域ぐるみの生涯学習社会の仕組み」を構築し、知の循環型社会の実現を目指していくことが課題となる。

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