top of page
繰り返される教育改革

 

 以下の提言は、平成13年、小平市教育委員会が策定した「21☆小平の教育改革アクションプラン」の確実な実践を目指し、国会等でよく言われる説明責任(国会では釈明責任とでも言った方がよい場合が多いが‥)アカウンタビリティにどう取り組んだらよいのか。学校説明会の実施に向けて私の考えを校長会、教頭会で話したものです。新しい学習指導要領に基づく教育活動が始まろうとする時、改めて読み直しても何ら違和感はなく、如何に教育活動が普遍的で継続的なものか、その時代時代に、如何に責任を持って教育という崇高な仕事に正対し、職務を遂行しなければならないのかと、反省と共に責任を感じます。興味がありましたら参考までにお読み下さい。

 

 学校経営の説明は校長の責任で行う

 

 学校説明会を通して「新たな学校と家庭・地域社会の連携」を

 完全学校週5日制、新しい学習指導要領に基づく教育がいよいよ始まった。平成14年度に向けた教育改革への取り組みは、中央教育審議会、教育課程審議会や各種審議会、協力者会議の答申や提言、教育改革国民会議や経済団体等の提言を受け、教育委員会や各小・中学校で取り組んできたところである。文部科学省も、審議経過やその内容、答申等、ホームページで広く国民に公開しているが、改革の趣旨と具体的内容、実施の方向となると保護者・地域住民の理解の機会も少なく、実際のところ、

 * 教育改革の目的は何なのか。

 * 教育改革はどのように進められているのか。

 * 何がどのように変わるのか。

 * 自分の学校は、これからどのように取り組んでいくのか。

 * 国政の最重要課題といわれる今回の教育改革と、保護者・地域と学校の関係はどうあったらよいのか。

等、よくわからないという声が聞かれる。保護者や地域住民の信託に応え、信頼を確保して行くためには、学校の運営体制の整備と責任の明確化が必要となる。アカウンタビリティーの視点から、学校や教師の責任を明確にすることや、学校評議員制度(小平市教育委員会の制度は、「学校経営協力者及び、学校経営協力者会議」)、外部評価制度の導入等、学校の変革が強く求められている。そこで、

1.教育改革の目的・内容

  教育課程の基準の改善を中心に主要課題と課題に対する考え方。

2.各小・中学校の教育改革への取り組み

  教育改革に向けた各小・中学校の学校経営の基本的な考え方と改革の方向、特色あ る学校づくりと「総合的な学習の時間」の創設の趣旨・

 内容と教育活動。具体的取り組みへの理解と協力依頼。

3.今年度の学校経営書(学校経営方針)に基づき、教育目標の解説、学校 経営方針、学校経営の重点、教育目標達成に向けた取り組みと、

 具体的活動の説明、家庭・地域社会と学校の新たな連携の三点を中心に保護者への説明を行うと共に、普段から、各小・中学校の教育活動への

 ご協力を頂いている地域の方々への資料の送付、地域の各種団体の会合に出席し、各小・中学校の教育改革に向けた取り組みを説明し、理解と

 協力をお願いする。

 

  改革の趣旨と進む方向の理解が、新たな協力関係・新たな活動を生み出す。

教育制度、教育内容や指導法、社会のあり方等も含め、今日ほど教育改革に向けた取り組みや新しい教育の創造が期待されている時はない。

 今後の教育の在り方の基本的な方向として、一人一人の個性を尊重し、[ゆとり]の中で自ら学び、自ら考える力や豊かな人間性などの[生きる力]を育むことが最も重要な課題であり「家庭や地域社会の教育力の充実を図り、学校・家庭・地域社会の連携を進めること」が必要である。

 教育課程の基準が改善され、《特色ある教育》《特色ある学校づくり》を進めることが、学校の主体性と責任においてできるようになったが、

 学校がその特色を生かし、創意工夫を凝らした教育活動を充実すると共に、地域全体として子どもの成長を支えていく取組みを展開することが重要になる。学校と家庭及び地域社会が連携し、心豊かな人間形成の視点から、子どもの教育に積極的に取り組み、地域をあげて子どもの成長を支援していくことが必要となる。今次教育改革は、学校と 家庭・地域社会が一緒になって創る、正に学校と地域の教育力が問われているといっても過言ではない。そのための学校の取り組みと仕組みの整備が大きな課題であり、学校(教師)が主体者となり、家庭、地域社会と一体となって教育改革を進める必要がある。

 「学校説明会」を実施し、教育改革の趣旨と学校の基本的な考え方、今後具体的に進めていく教育活動への理解を図り、保護者、地域の諸団体との連携をこれまで以上に進め、新たな協力関係を創っていくことが必要である。学校支援ボランティアとしてのアシスタントティーチャー・ゲストティーチャー・ボランティアコーディーネーターの導入。完全学校週5日制を念頭におき、土曜・日曜日、街の中で子どもと大人や高齢者との触れ合いをねらった「ふれあい○○デイ」。幼・保・小・中の連携活動。子どもの作品を街の中に展示する「マイタウンギャラリー○○○」。イベントではない、日常的活動に向けた福祉教育の実践等、活動の内容と質の向上を目指し、「創造力と実践力」を活かして進めていくことが求められる。学校説明会、経過報告会、結果報告会を通して相互理解を深めることが、新たな教育活動と学校と家庭・地域社会の一層の協力関係を生み出す大きな力となる。

bottom of page